【おすすめ落語家】昭和の爆笑王 桂枝雀の落語

おすすめ

「落語って難しそう」

「古くて面白くなさそう」

そう思っている落語初心者の方にこそ、私は桂枝雀(かつら しじゃく)師匠の落語を心からおすすめします。枝雀師匠は、落語のイメージをガラッと変えてしまうほど、とびきり面白く、現代に通じる「エンターテイメント」を極めた落語家です。

目次

1.なぜ、桂枝雀の落語がおすすめなのか?

2.おすすめの演目3選

3.令和の今も、桂枝雀師匠面白さは変わらない!

 

なぜ、桂枝雀の落語がおすすめなのか?

なぜ、枝雀師匠の落語が初心者におすすめなのか?その理由は3つあります。

  1. 「爆発」するような圧倒的な爆笑
    枝雀師匠の落語の最大の特徴は、感情の起伏が激しい登場人物たちが繰り広げる、ジェットコースターのような展開です。特に噺のクライマックスでは、全身を使ったオーバーな身振り手振りで、観客の笑いを最高潮に「爆発」させます。その圧倒的な熱量は、初めての人でも理屈抜きで笑えるはずです。
  2. 分かりやすい「間」とリズム
    枝雀師匠は、登場人物の感情や状況を表現するために、独特の「間(ま)」と「リズム」を駆使します。たとえば、焦っている様子を表現するために、言葉に詰まりながら早口になったり、驚きを表現するために一瞬動きを止めて「間」を作ったりします。この独特な演出が、初めて落語を聴く人にも、状況や登場人物の感情が手に取るように伝わり、話にどんどん引き込まれていきます。

  3. 現代にも通じる普遍的な面白さ
    枝雀師匠が演じる人物は、どこか憎めない、おっちょこちょいな人間ばかりです。彼らの滑稽な失敗や、とんちんかんなやりとりは、いつの時代にも変わらない、人間の愛おしい一面を描いています。古典落語でありながら、まるで現代のコメディを見ているかのような感覚で楽しめるのです。

 

おすすめの演目3選

ここでは、私が思う枝雀師匠の魅力が特に詰まった、初心者におすすめの3つの演目を紹介します。

 

1. 『くしゃみ講釈(くしゃみこうしゃく)』

 

  • あらすじ
    講釈師(こうしゃくし)の元に、やたらとくしゃみをしたくてたまらない男がやってきます。講釈の邪魔になるほどのくしゃみを我慢しようとする男と、それに気づきながらも講釈を続ける講釈師。2人のドタバタなやりとりが最高に面白い一席です。

  • おすすめポイント
    枝雀師匠の「動」の演技が存分に楽しめます。くしゃみを我慢する男の顔芸や、身体を震わせる様子は、映像で見ると爆笑必至です。DVDとCDと両方鑑賞しましたが、CDの方が映像出ない分、くしゃみ我慢する男のイメージが掻き立てられ、会場からの拍手も相まって桂枝雀師匠の素晴らしさが詰まった演目だと思います。

 

2. 『宿屋の富(やどやのとみ)』

 

  • あらすじ
    宿賃(やどちん)を払えない男が、くじ引きの「富くじ(とみくじ)」が当たる夢を見ます。夢の中では、何番が当たるか、くじを引く係員の名前までバッチリ覚えたのですが…。この夢を信じて大騒ぎする、おっちょこちょいな男が主人公の噺です。

  • おすすめポイント
    「夢の中の出来事を再現する」という、枝雀師匠にしかできない独特の演出が見どころです。登場人物の夢と現実を行き来するコミカルな演技に引き込まれます。特に、おっちょこちょいな男が、富くじがの番号を何度も何度も読み上げて、当たったことを確信するまでの構成は、桂枝雀師匠にしかできないような演出でとても面白い演目でおすすめです。

 

3. 『時うどん(ときうどん)』

 

  • あらすじ
    時代は江戸。夜中にうどん屋台を呼び止めた男が、代金を払う際におかしなやり方でごまかそうとします。しかし、うどん屋の主人はなかなか手ごわくて…。大阪落語を代表する有名なお噺です。

  • おすすめポイント
    枝雀師匠のテンポの良い語り口と、うどんをすする音を表現する絶妙な「間」が最高です。他の落語家とは一味違う、独特のリズム感を楽しめます。鑑賞するCDやDVDにもよるのですが、この演目は枕も非常に面白くて好きです。落語は一人で演じ、一人二役、三役は当たり前ですが、過去にこんなお客様もいたそうです。あるシーンで「お前さん、いいからこっちに来なさい。こっちにあがって話を聞きなさい」なんて言ったら、客席からおばあさんが「枝雀さん、いいんですか?」と言ってステージ上がってきたという枕は思わずくすっと笑ってしまいました。

 

令和の今も、桂枝雀師匠面白さは変わらない!

桂枝雀師匠の落語は、言葉の壁や時代を超えて、誰もが笑える普遍的な面白さを持っています。

もしかしたらYouTubeなどで、今回紹介した3つの噺があるかもしれませんので、聴いてみるのがおすすめです。きっと、落語のイメージが変わり、もっと落語をしりたいと思ってくれたらと思います。

さあ、あなたも桂枝雀ワールドで、「落語の面白さ」を体験してみませんか?😊

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